新しく開発された医薬品や医療機器が、薬事法上の承認を得るために人体に使用して確かめることを「治験」といい、病院などで行われます。
治験を行うことが出来る病院は限られていて、
「規則により定められている医療設備や医師・看護師・薬剤師が揃っているか」
「治験に関する内容を審査する委員会を利用できるか」
「緊急の場合は直ちに対処できるか」
ということが必要です。
ここまで聞くとなんだか怖い印象も持たれます。
いくら安全が予測されていたとしても、予測は予測で確実ではないため、もし人体に及ぼす影響があった場合のことを考えるとかなり恐ろしい感じがします。
しかし、新薬の開発には欠かせないことです。
臨床試験に至るまで、様々な検査にクリアしてきていて、公的機関及び製薬会社の監視と指導のもと患者の安全をきちんと確保したうえで行われるので、危険の伴う危ない試験ではないのです。
治験に関わるのは医師・公的機関・製薬会社・薬剤師・治験看護師・CRC(治験コーディネーター)がいます。
ここでの看護師としてのやりがいは、この治験によって新薬の開発が成功することにより、多くの患者が救われるということに喜びを見出すところにあります。
直接患者と向き合う看護ではありませんが、最先端の医療に携われるということと、医療業界にとって欠かせないポジションであるという自信の持てる仕事です。